美味しんぼの表現に、今度は福島県双葉町が抗議!広がるバッシング。


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このブログでも度々話題にしてきた、ビッグコミックスピリッツに
連載中の、美味しんぼですが、今度は当事者とでも言える
福島県双葉町から、今回の掲載に強く抗議があった報道がされています。

「美味しんぼ」描写 双葉町が小学館に抗議「許しがたい風評被害」

小学館の漫画誌「週刊ビッグコミックスピリッツ」に掲載された「美味(おい)しんぼ」の中に、東京電力福島第1原発を訪れた主人公らが原因不明の鼻血を出す場面があることについて、福島県双葉町は7日、小学館に抗議文を送った。
 抗議文では「鼻血等の症状を訴える町民が大勢いるという事実はない」と強調。県外から「福島県産の農産物は買えない、福島県には住めない、福島方面への旅行は中止したいなどの電話」があったとして「許しがたい風評被害を生じさせている」「差別を助長させる」と批判した。


個人的に、色々とおかしいと思うことがあります。


まず、現在の福島の現状は風評被害でもなんでもなく
現在も収束の気配が見えない現在進行形の事態であること。
全て風評被害ということばで片付けてしまおうというのが無理があると
いつも思っています。


それから、現在双葉町は町全体が、「帰還困難区域」と「避難指示解除準備区域」
の2区域に、昨年の5月から編成されているということ。


帰還困難区域とは、除染や原発作業員などを除き一般住民は
立ち入りを禁止されている区域のことです。


そして、避難指示解除準備区域と言うのは
いつ避難指示が解除されても良いように、帰宅困難地域よりは
もう少し活動できる内容を広げた区域となります。
行動できる内容は、以下のpdfファイルに記載があります。


避難指示解除準備区域内での活動について


現在、双葉町の96%の区域が帰還困難区域。
そして、残り4%を避難指示解除準備区域となっています。


上記のpdfから分かる通り、避難指示解除準備区域とて
その場所に居住することは、今のところは認められていません。
一時帰宅は可能ですが、宿泊は禁じているのです。


ですから、現在双葉町で起こっている事は風評被害でも何でも無く
「実害」が起きていることになります。
これを、風評被害とヒステリックに騒ぎたてるのが私にはよくわからないのです。


また、苦情の電話が鳴っているとのことですが
現在は、いわき市にその役所を臨時的に移している
双葉町役場に直接苦情の電話が行くというのも冷静に考えればおかしな話です。


美味しんぼの掲載内容を受けて福島への旅行は
中止させていただきますとか、わざわざ役場に電話を掛けるでしょうか?
私だったら掛けませんね。


まぁ、行動は人それぞれなので決めつける気はありませんが
どことなく不自然な内容が多く見られる抗議であると個人的には思います。


そもそも、今回の鼻血の件ですが
実は、原作者の雁屋哲氏は作中の人物をもって
全ては福島のせいでは無いということをきちんと言わせているのですよね。


ネット上に落ちている1ページだけを載せて
あたかも、それだけの内容しか言っていないと思わせていますが
きちんと雑誌を読むと、そのようなセリフがあります。


むしろ、鼻血のことよりも東電の隠蔽体質のことなどに触れたことが
重要な内容であり、これは鼻血に話題を注目させて
そのような記述の影を薄める狙いがあるのではないかと思っています。


なお、同じ話の中である問題の描写は下のブログに
画像が載っております。


政府に一言申し上げたいby佐倉惣五郎


また、こちらのブログは今回の美味しんぼバッシングの何が問題かを
とてもわかり易く記事にされているので、ぜひ文章も読んでみることを
オススメ致します。


私の方で重要だと思った部分を引用もしてみます。


もちろんその「体験談」を「風評」拡大のおそれと批難することも問題ではあると思う。しかも、それについては作者自身が作品中で医者の話「鼻血が微量の放射能と関連しているという知見はない」という意見を取材に基づいて取り上げている。しかも必ずしも「放射能」と「鼻血」が直接関係があるとはいえないと彼自身も表現しているのだ。

にもかかわらす、何の問題もないと思われる「鼻血→風評」としてテレビやネットで大騒ぎさせている「わざとらしさ」に、もうそろそろ、我々は気が付くべきであろう。

中略

必死になるべきはことは原子炉の収束であって、決してメディアの抑圧ではないはずだ!

政府に一言申し上げたいby佐倉惣五郎より引用


至極真っ当なことが書かれていると思います。
今、我々がすることは一方的な言論・思想の押し付けでは有りません。


放射能の影響が、まだまだわからないからこそ
情報について、事実を淡々と集めていくしか無いのです。
それを私の周りでは起こっていないと、目を塞ぐことは
現実逃避に他ならないと私は思っています。


渦中の雁屋哲氏ですが、これから先の美味しんぼでは
鼻血表現はヌルいと言わんばかりに、これから先は更に
踏み込んだ内容を掲載していくと宣言しています。

雁屋哲の今日もまた

反論は、最後の回まで,お待ち下さい

で、ここで、私は批判している人たちに反論するべきなのだが、「美味しんぼ」福島篇は、まだ、その23,その24と続く。

その23、特にその24ではもっとはっきりとしたことを言っているので、鼻血ごときで騒いでいる人たちは、発狂するかも知れない。

今まで私に好意的だった人も、背を向けるかも知れない。

私は自分が福島を2年かけて取材をして、しっかりとすくい取った真実をありのままに書くことがどうして批判されなければならないのか分からない。


個人的には雁屋氏を応援しています。
これから先の美味しんぼは、チェックを入れたいと思います。

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