自民党がいよいよ携帯電話課税を本格検討か？秋には提言見通し。

このブログでも、何度か税金のことについて書いてきていますが
絶対に回避することが出来ない、死亡税に続いて
今まで話は何度かあった、現在はほぼ生活必需品となっている
携帯電話にも税金をかけるという方向で、自民党が動いているようです。

携帯電話課税で議連設立　自民有志、秋に提言

自民党の有志議員は１８日、携帯電話への課税を検討する議員連盟「携帯電話問題懇話会」の設立総会を党本部で開いた。財政再建や青少年の安全対策強化に向けた予算確保の観点から、自動車税のように携帯電話の保有者にも課税する仕組みの導入を念頭に置いており、秋ごろに提言を取りまとめる。

　野田毅党税制調査会長ら約１５人が出席。議連会長には中山泰秀衆院議員が就任した。中山氏は会合で携帯電話の利用に関し「欧州ではパソコン一台一台に課税する事例もあり、税財源の確保を検討すべきだ」と指摘した。

ほぼ回避が出来ないところに、税金をかけてくると言うのは
もはや、国民いじめであり、許されるべきではないと強く思います。


海外での事例を上記記事では触れておりますが海外は海外。日本は日本です。
そもそも、海外では自身が払った税金が福祉できちんと納税者に還元されている例も多数あります。
海外での現状や、税率だけで単純に比較できることではないのです。


例えば、日本の消費税は最近8%に上がり、今後10%まで上げる予定になっていますが
その際に、海外では消費税がもっと高いという言論を見ることがあります。


確かに数字上だけで見れば、日本より遥かに消費税が高い国はあります。
例えば、スウェーデンなどは消費税率は25%です。
しかし、その分老後の面倒はほぼ国が見るといった形になっており
安心した老後を国民は暮らすことが出来るのです。

世界各国の消費税の税率一覧

消費税率だけ比較してみると、確かに日本の税率は安く見えます。しかし問題なのは、日本では年金暮らしのおばあちゃんが買う100円の大根も、社長のドラ息子が道楽で買う1千万円以上のフェラーリにも、一律に税金を掛ける事です。消費税が10パーセントや15パーセントになっても金持ちのドラ息子は全然平気ですが、年金暮らしのおばあちゃんの生活は破綻してしまいます！

ゆえに先進国の大半では、消費税税率をひとくくりにせず、食料品などの生活必需品とそうでない商品とでは、税率を分けて設定しています。イギリスやアイルランド、メキシコ、オーストラリア等の国々では、食料品の消費税はゼロ（無税）に設定しています。贅沢品と生活必需品の税率をきっちり分けている国のほうが、世界的にははるかに多いのです。

またスウェーデンなど東欧諸国では、税率は高い代わりに社会福祉が日本とは比べ物にならない位に充実しています（「ゆりかごから墓場まで」ってやつです）。だから高税率でも、庶民から不満はほとんど聞かれません。

日本は税金は取られますが、実際の老後の暮らしについては
最近では、年金支給額が削られ、年齢の引き上げも検討され
老人の医療費負担が増えるといった負担増が確定しており
もはや、安定した老後などを暮らせる状況にありません。


それでいて、税金はきっちりありとあらゆるところから取っていくのですから
これが国民いじめと言う以外に何と言えばいいのでしょう。


携帯電話は、1人1台が当たり前の時代であり、なければ仕事に支障をきたします。
また、企業や必要があって個人で複数台持っているケースも当たり前に存在します。
となれば、携帯電話課税で更に負担が増えれば、複数台持つ人は契約を減らす努力をするでしょうし
また、1台しか持っていない人でも、携帯自体を解約する人も増えるかもしれません。


生活必需品ですから、生活を切り詰める人は、携帯だけはなんとか維持しようと
他での消費を切り詰める可能性がありますし、また解約する人が増えれば
当然、携帯会社への影響も多大なものになります。


結果、経済が更に縮小する懸念だけが残るものとなり
税金を増やしても、結局消費活動が萎縮して停滞すれば
それ以上の痛手が待っているということになります。


今回の増税の狙いに、とってつけたかのように
青少年の安全対策強化と言っている部分もありますが
自己責任と散々言っておきながら、こういった搾取の時だけは
もっともらしい理由付けをする姑息さに、嘆息してしまうばかりです。