血液型と性格には相関関係は無し。意識調査を改めて解析で。

個人的には何を今更という話でもあるのですが
ちょうど、先日蚊の話題を書いた時に血液型で刺され易さが違う？
と言った話も出ていたので、こんな話題でも取り上げてみます。


九州大の講師が、血液型によって有為な性格の差があるのかということを
日本とアメリカで1万人以上を対象に、過去意識調査を行ったデータを基に
解析を行った結果が発表されています。

血液型と性格「関連なし」…日米１万人超を調査

血液型と性格の関連性に科学的根拠はないとする統計学的な解析結果を、九州大の縄田健悟講師（社会心理学）が発表した。

　日米の１万人以上を対象にした意識調査のデータを分析した。「Ａ型の人は真面目」「Ｂ型は自己中心的」といった血液型による性格診断は、国内で広く信じられているが、就職や人事などで差別される「ブラッドタイプ（血液型）・ハラスメント」の問題も指摘されており、一石を投じそうだ。

中略

縄田講師は、経済学分野の研究チームが、２００４～０５年に日米の１万人以上を対象に、生活上の様々な好き嫌いなどを尋ねた意識調査に、回答者の血液型が記載されていることに注目。血液型によって回答に違いがあるかどうかを解析した。

　その結果、「楽しみは後に取っておきたい」「ギャンブルはすべきではない」など、計６８項目の質問に対する回答のうち、血液型によって差があったのは「子供の将来が気にかかる」などの３項目だけで、その差もごくわずかだった。このため「無関連であることを強く示した」と結論づけた。

血液型は、4つの型しか無いのですから血液型が性格を決めるという話は
非常に乱暴で、アラの多い話ではありますが
何故か、日本では一種の血液型信仰のようなのがありますよね。


私の行きつけの病院でも、～型の教科書と言った本があって
時間つぶしに読んでみたりもしましたが、結局どの血液型でも
そこそこ当てはまる一般的な当たり障りのない事をそれっぽく書いているものでありました。


ですが、この血液型での性格や行動判断はテレビなどでも
一時期実しやかに検証されたりしていたこともあって
未だに血液型信仰が日本で根強いのはそのせいもあるのかもと思ったり。


日本はA型を筆頭に、O型、B型、AB型と人口比率が比較的
バラけている（まぁ、AB型は少数ですが）国ですが
世界の国では、国民の血液型が非常に偏っている例は多数見られます。


★世界の血液型とその分布を知ろう！


もちろん、すべての国民を調査したわけではないでしょうから
必ずしも正確なものとはいえませんが、地域によってはO型しか
殆ど居ない地域もあったりするわけです。


血液型で性格が決まるのであれば、こういった国の人間は
皆同じような性格をしていると言われるでしょうが
もちろん、現実にそんなことはあり得ません。


しかし、日本では未だにその血液型信仰が強く残っており
場合によっては、就職の際に血液型を書かせて合否を決めていた
会社が過去あり、是正が入ったなどといった耳を疑うような話もありました。
一番最初に貼った記事の最後にも、そう言った事例があったことを記述しています。

血液型と性格「関連なし」…日米１万人超を調査

血液型を巡っては、特定の血液型の人格が否定的にとらえられる例があり、問題視されている。厚生労働省によると、採用面接などで血液型を尋ねられるケースは後を絶たず、同省は「血液型は職務能力や適性とは全く関係ない」として、血液型を質問しないよう企業に求めている。大阪労働局によると、採用試験の応募用紙に血液型などの記入欄を設けていた企業に対し、是正するよう行政指導した例があるという。

ちなみに、こういった例はブラッドタイプ・ハラスメントと
呼ばれているそうですね。なんでも有りの世界ですね…。


ネットでは、ブラハラを受けた例のツイートをまとめている
togetterまとめもあったりしますね。


面接で血液型を訊かれた人（ブラッドタイプハラスメントの実例）


血液型で、人事を決めるのはナンセンスかと個人的にも思いますが
このような記事が出てきている時点で、まだまだ血液型信仰というのは
日本人の間では根強いものなのかもしれませんね。


ちなみに、世界で最も人口比率が多いと言われるのが
O型ですが、実はO型はオー型ではなくゼロ型…すなわち
どの型にもはまらない血液型というのはご存知でしたでしょうか？

血液型の話

日本人は血液型の話がとても好きで、『血液型占い』や『血液型性格判断』などがブームになったりします。これは世界から「ずいぶん変な国民」・「非科学的国民」と思われています。
　そもそも、血液型とはなんでしょうか。血液型も遺伝子に左右された個々人に特有なもので個人識別にとても役にたちます。当然遺伝していくものです。20数種類の血液型分類法があり、そのうちで一般に知られていて、しかも大きく影響するのがＡＢＯ式・Ｒｈ式です。ですから日本で血液型というと、一般にはこのＡＢＯ式をさしています。

　それでは、これについて簡単に説明しましょう。実はＯ型は「おー型」ではなくて、「ゼロ型」です。つまり、「型がない」ということです。よく知られているようにＯ型の人が他の血液型の人に輸血できるのはまさしくこの「型がない」からなのです。血液型は、Ａ物質とＢ物質から決定されています。両方持っている人がＡＢ型というわけです。したがって、Ａ型の人にはＢ型に対する抗体がありますから、Ｂ型の血液は輸血できません。

海外では、自分の血液型を知らない人も多くいるようです。
そもそも、血液型を知っておいてどうなるといった話になるようですね。


血液型談義が煩わしいと思う人は、初対面の人と話していて
血液型の話になった時は、わからないと答えておくのが良さそうですね（笑）